これから返答する内容については、全てが官報などの正式文書で確認された事では有りません。福祉制度の変遷の過程や当時の状況から判断しての推測も含まれています。あくまでも一般論もしくは当社の持論として受け取りください。また現時点(自立支援法施行以降)では給付する各自治体の裁量範囲が大きく広がったため、自治体で独自に決めた事かもしれませんので、ご注意ください。
 洗腸器具はストマ用装具の給付限度額内に含まれているものと考えます。
そもそも、昭和59年に福祉で身体障害者(児)用補装具として給付が始まった時は、月額が 人工肛門の場合で8600円で給付券1枚が1ヶ月単位でした。自己負担の計算も所得に応じ8600円のうち〜円負担となっていました。ところが洗腸器具セットはその当時で最も安いもので1万円(アルケア コロクリンVセット)で基準額からオーバーする為差額負担を余儀なくされます。その救済措置の為洗腸器具をストマ装具の限度額から別にして1万円(6ヶ月に一度)と言う枠を設けたものです。決して洗腸器具はストーマ用装具には入らないとの考えからではない筈です。
 その後、平成5年に日本オストミー協会の活動等により給付単位が2か月分を一単位とする事になり、給付限度額が1万7716円(注1)になり、自己負担金も1万7716円に対して計算されるようになりました。当時の洗腸器具セットの金額は1万2千円〜1万3千円程度ですので、洗腸器具だけ別に申請しなくても洗腸の後使うパウチなどと一緒に申請しても基準額で足りるようになりました。その為平成5年以降は洗腸器具の申請は殆んど無くなってしまったのでは、と考えられます。
その後、障害者自立支援方の施行にあわせ(注2)、補装具として支給していたものを日常生活用具として支給する形になり、ストマ用装具としての範囲もパウチや面板の基本的なものだけとされていた物を、補助用品の13品目を加えて新しいガイドラインを造りましたが、前述のように元々洗腸器具はそれとしての申請自体は無いがストマ用装具として給付されていた実績が在るため、追加の補助用品としては扱われなかったものと推測されます。
 
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注1
 
当時での17,716円の限度額は月額8,600円の 2か月分17,200円に加算額(または消費税相当額)516円(17200円の3%)が加わった金額です。実際にオストメイトが受け取れる商品は17,200円になっていました。現在の限度額については自治体により限度額自体も様々ですが、17,716円の所は消費税も含めての総額としているところが多いようです。
加算額(消費税相当額)・・・当時は義肢装具として給付されていましたが、義肢装具の場合消費税の請求が認められなかったため(現在でも認められていません)仕入れにかかった消費税分の金額を業者が請求できるよう認めたものです。消費税3%の時で1.8%、5%の時で3%、この数字はストマ用装具だけでなく車椅子や杖・義肢や装具の材料等含め計算されたものです。 (加算額・消費税相当額という言葉も慣用的に使われていた言葉です。)
注2
 
障害者自立支援方によってストマ用装具が日常生活用具で給付されるよう変わった訳ではありません。変わったのは自己負担金の決定や限度額の設定が自治体単位で可能になった事です。それまでは例えば50万円の義足でも17,716円のストマ用装具でも、また8,858円(ストマ装具1か月分)でも自己負担金は同じ金額でした。給付券1枚に対してその世帯全体の所得により決定されていました。その為昭和59年の支給開始から平成5年の「2か月分を1単位とする」までは年収200万円程度以上の世帯では、ストマ用装具に関して言えば申請しても殆んどが自己負担、かもしくは自己負担が限度額よりも高いというような状況でした。申請していたのは国民年金だけが収入源という家計が殆んどだったと思います。
 現在では応益負担にしている自治体が多く、一部高額所得世帯を除いては1割負担や5%負担など給付を受けられるようになった方々が増えました。また現在でも応能負担を採用している自治体もあります。自立支援法により自治体で独自に決定できる範囲がかなり広範囲になったといえます。したがって、前述した洗腸器具に関してもあくまでも補装具で支給されていた時点での状況であり、それを継続して踏襲するか否かは自治体の判断に委ねられています。極端な例を上げると「・・市は予算が無いのでストマ用装具は支給対象外とする」となっても「明らかに違法」とは言えないと言うことです(さすがにそれは無いと思いますが)。
 いろいろと蛇足を書きましたが、結局ストマ用装具が日常生活用具で支給されるように変わったのは、他の義肢装具や車椅子などと性質が違うと言うことで、「自立支援法の施行を期に」同時期に実施されたようです。
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ストマ用装具の支給開始を伝える官報 
補装具の種目、受託報酬の額等の基準の改正について (昭和59年9月29日 社更第131号)
ストマ用装具を2ヵ月分を一単位と変更した時の官報 
補装具給付事務の取扱いについて(平成5年3月31日 社援更第106号)
ストマ用装具を2ヵ月分を一単位とし給付券2枚(4ヵ月分)を同時給付可能とした時の官報 
身体障害児童に対する補装具の給付について(昭和62年7月3日 児発第594号)
ストマ用装具を2ヵ月分を一単位とし給付券3枚(6ヵ月分)を同時給付可能とした時の官報 
補装具給付事務取扱い指針の改正について(平成13年6月18日 障発第260号)
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本文検索を開きストマ用装具などで検索
ストマ用装具を補装具から外した時の官報 
障害者自立支援法に基づく補装具の種目、購入又は修理に要する費用の額の算定等に関する基準について(平成19年9月29日 障発第0929003号
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