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ストマ装具は入院中は給付できないと言われたら。 
 従来日常生活用具とは、詳しくは在宅の重度障害者のための日常生活用具給付制度と言って、1級・2級のみの重度障害者を対象に30年以上前からあった制度です。施設に入所の方には一人当たり月額50万円程度の補助があり、入院の場合も措置入院と言って自費負担なしで入院できます。ところが在宅の重度障碍者に対しては当時は何もなかったため、家族や個人にのみ負担がかかり不公平だということでこの制度ができたわけです。車いすや電動車いす、視覚障害者のための点字器などが給付されています。
 そこで、在宅障害者が入院や施設入所に変わった場合、入院費や施設入所費用を国や自治体で負担しているため、日常生活用具を給付すると2重措置になるという事で原則的には給付できないということになっています。ただ、給付要件が補装具のように国によって細かく規定されている訳ではないので、自治体の判断で決定できる部分が大きく、電動車いすなどは施設入所中でも出してくれる自治体が多かったと思います。また、重度障害者用意思伝達装置と言って、四肢の機能が全廃で、しゃべることもできないが意識はあるというような方が、コンピューターなどを使い目の動きなどでコミュニケーションをはかる補助器具があるのですが、それについては医療保険で入院中の方には出してもかまわないとの官報がわざわざ出されていました。
 ストマ用装具については、もともと補装具で給付されていましたが数年前に日常生活用具での給付に変更されました。反対に意思伝達装置は日常生活用具から補装具に変更されました。ストマ用装具については補装具で給付するのには適当でないとの理由からです。補装具については、県の更生相談所で必要か否か、また有効に使えるか、適度なものが業者から渡されているか等を判定してもらう必要がありました。ストマ用装具については更生相談所での判定業務は免除するとの決まりもありました。ストマ装具の判定をするには新たに外科系の医師と契約しないとできないため、また判定できる医師も少なかったためやむを得なかったのでしょう。
 ストマ装具の性質から考えると排泄に不可欠なものであり、無では生きてゆけないものであり、また医療保険の対象外です。まさに補装具での給付が適当なのでは、と個人的には思うのですが。 
補足
重度障害者用意思伝達装置については現在は補装具で出されるように変わっています。
日常生活用具の負担割合は自治体が市の場合国が二分の一、市が二分の一です。町村の場合は国が二分の一、県が四分の一、町村が四分の一です。
障害者自立支援法以前は自己負担の割合や所得額などの給付条件などは国が決めていましたが、以後は自治体の裁量権が拡大され所得制限や負担率なども自治体で決定できるようになっています。
障害者自立支援法は現在は障害者総合支援法になっています。
 ストマ用装具を入院中は給付できないという自治体は、福祉行政が15年ぐらい前で止まっている自治体だと思われます。たいていの自治体は日常生活用具給付要綱といったものを作り、それにより各福祉担当者が判断を行っていると思うのですが、その要綱が自立支援法以降も全く改定されていないか、担当者やまたはその上司が古い知識でそのまま判断しているかのどちらかではないでしょうか。
 また、厚生労働省の変更時の対応も無責任です。ストマ用装具を日常生活用具に変更するためには、”在宅の重度障害者のための日常生活用具の給付制度”からの大幅な変更が必要とされるにもかかわらず、はっきりとした自治体への指導の痕跡はありません。しかしほとんどの自治体はいくつかの混乱はありましたが、適切に要綱に変更を加えているようです。
 自立支援法(総合支援法共に)の冒頭付近(第2条)に国の責任や県の責任が明記されているにもかかわらず です。
 また、制度の変更点が具体的に官報で通知されていないため、ストーマ装具の給付にかかわったことのない方は、社会福祉士やソーシャルワーカーなどの専門家でも日常生活用具 イコール 入院中は原則ダメ という感覚を持っている人も少なくはないようです。