ストーマについての基礎知識
ストーマとは
 人工肛門・人工膀胱の事をストーマ或はストマと言います。ギリシャ語で穴とか入口・出口・管などを意味します。土木工事で使われる水道管や下水道管もストーマと言われています。塩化ビニール製の柔らかい物はエラスティックストーマです。
 何らかの理由で肛門や直腸を切除、または膀胱を切除し、その出口を腹部に造ったものです。人工肛門・人工膀胱といってもお腹の中に器械が入っているわけでは有りません。人工肛門の場合は手術で残った腸の末端をお腹に縫い付け、出口とします。人工膀胱の場合は膀胱を切除してしまいますので、残った輸尿管(腎臓から膀胱へ尿を送る管)を直接お腹に縫い付けるか、回腸(小腸の一部)を一部切除し、それに二つの輸尿管を縫い付け、その反対側の小腸をお腹に縫い付けます。
 本来の肛門や膀胱と違って自分の意志による排泄のコントロールはできなくなりますので、排泄物を受け止め、貯留するための袋をお腹に装着する必要があります。それをストーマ用装具とかストーマケア製品と言って、現在では1000点以上の製品が販売されています。
オストメイト
上記の手術を受けてストーマを造った人をオストミー、複数形でオストメイトと言います。日本では人口千人に一人よりやや多いぐらいの割合で、全国で15万人ぐらいの人がオストメイトです。各地域に同じ障害を持った人たちの同優会(患者会またはオストミー会)があり、日本オストミー協会と言って全国組織で各県に支部を持った組織も有りますし、病院単位で作った組織や、比較的狭い地域で造ったものも有ります。
人工肛門の種類
人工肛門には結腸のストーマと回腸のストーマの2種類が有ります。結腸(コロ)とは大腸の部位を示すもので、盲腸のある部分側から順に、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸が有ります。それらの結腸が残ったストーマを結腸人工肛門(コロストミー)と言います。また大腸を全部切除、または小腸の一部である回腸部分で切除したのが、回腸(イレ)まで残っているという意味で、回腸人工肛門(イレオストミー)と言います。
人工膀胱の種類
人工膀胱には回腸導管と尿管皮膚ロウの二種類が有ります。上記にも有るように、左右の腎臓から膀胱へ行く2本の輸尿管を切り取った小腸の一部を使い、2本を1本にまとめてお腹に縫い付けるのが回腸導管です。それに対して尿管をそのままお腹に縫い付けるのが尿管皮膚ロウです。これにも、左右の尿管をそれぞれ左右のお腹に縫い付けたものと、右側にまとめて二つをくっ付けて縫い付けたものが有ります。
 どの手術に成るかは、それぞれの手術に必要な時間や患者の体力の問題など有り、高度な判断を要求される所だと思いますが、術後のストーマケアの都合だけから言うと、回腸導管の方が比較的にケアし易いようです。
大腸は虫垂突起、盲腸、結腸(colon)、直腸に分かれる。さらに結腸は上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分かれる。
泌尿器管系は、腎臓、輸尿管(ureter)、膀胱、尿道から構成されている。
代替肛門・代替膀胱
手術により、肛門や膀胱の機能を代替させるものを、ストーマを造らないで、またはパウチを使わなくても、自分の意志で排泄をコントロール出来るようにしようというものです。本来の肛門の再生術(新肛門再建術・肛門括約筋再建術)やお腹に器械を埋め込むものが研究されていますが、前者は既に何十例かの症例もあり良い結果を得ている人もいるようですが、東京だけで地方にはまだ普及していません。膀胱についても、切り取った大腸を使ってその機能を代替させるなどの方法が何種類か有ります。理想的な結果になった人ではパウチを必要とせず、日常生活を送る事ができます。ただその当時(15年ぐらい前)では5例中2〜3例が成功と言える結果で、2例ぐらいは結果が芳しくないとの事でした。排泄の時は自己導尿カテーテルを使います。
なお、代替肛門については基礎的な研究段階で止まっており、実用にはまだほど遠い段階です。
コロストミー
左図では、肛門・直腸・S状結腸を切除し、下行結腸までが残っているので、下行結腸の人工肛門と言う事になる。
大腸の機能として水分を吸収し便を固めるという機能があるため、この状態だと便は通常の便になる場合が多い。また上行結腸には貯留機能もあるため、排便も常時有る訳ではない。
左図では、大腸をすべて切除して回腸が残っている状態なので、回腸人工肛門と言う事になる。小腸は食物の消化吸収だけで、貯留機能は無いため常時排泄される場合がほとんど。水様便の状態で、消化液も多く含まれる便が排泄される。
イレオストミー
左図では、尿道・膀胱を切除し、2本の輸尿管を、切り取った小腸の一部を使い、お腹に出している。尿管皮膚ロウは輸尿管を直接外に出すような形になります。回腸導管の場合、尿は小腸までは常時出てきますが、小腸に僅かな貯留能力があり、ぜん動運動により排出されますので間歇的な出方をします。尿管皮膚ロウの場合は常時出ている感じです。
ストーマ用装具(人工肛門用)を装着した写真
上の写真は、講習会用にデモンストレーションで貼っているもので、実際のオストメイトのものではありません。
一時的人工肛門と永久的人工肛門
人工肛門には永久的なものと一時的なものが有ります。完全に肛門機能をなくした場合は永久的な人工肛門となりますが、疾患のある部位が温存療法が可能で、ある期間人工肛門を造り、患部が回復したら腸をつなぎ直す事が有ります。現在では一時的の方が多いようです。ただ、一時的の場合は身障には認められません。永久的なストーマの場合は手術を受けられたすべての人が身障4級か3級には認められ、ストーマ用装具の給付を受ける事が出来ます。
回腸導管(人工膀胱)
日本オストミー協会
日本オストミー協会の公式ホームページです。
新膀胱
代替膀胱と呼ばれていた手術では大腸の一部を切り取って膀胱の代わりの袋を作っていましたが、新膀胱と呼ばれる術式では回腸(小腸)の一部を切り取って、袋状に縫い合わせ膀胱の代わりとします。排泄は腹圧を利用して(お腹を手で押さえるようにして)行います。尿がたまっているかどうかとかは、そこまではわかりませんので定期的に行う必要があります。睡眠中でも尿を排出するため起きる必要があるため煩わしさは有りますが、ストーマよりはそれを望む人が多いようです。
30年前では、直腸がんやS状結腸がんの場合最も多い事例(ストーマを作って私たち業者と縁ができた方)は肛門から7cmか8cmの部位にがんができ、そこから上方向20cm、下は肛門及び付近のリンパや血管等広い範囲で切除し永久ストーマを造る場合が多かったのですが、現在ではこのようなケースでは一時的ストーマさえ作らない場合がほとんどです。一時的にせよ永久的にせよストーマの検討対象となるのは肛門から4cm付近からです。その7割か8割以上の方が一時的ストーマかストーマを造らないで済むかで、医療技術の進歩で日々割合は急速に高くなっているようです。
c50bm040.gif c50bm042.gif
身体障がいの認定では以前は人口膀胱と手帳に記載されていましたが、現在は尿路変更術と記載されています。人工膀胱だけでなく永久的な腎瘻や膀胱瘻も尿路変更術として認められ、必要な装具の給付を受けることができます。
福祉制度
給付品
poolball01.gif poolball02.gif
より安心なストーマライフのために
poolball03.gif poolball04.gif
ストマ装具について
ストー教室
myweb8003009.gif myweb8003008.gif myweb8003007.gif myweb8003006.jpg myweb8003005.gif myweb8003004.gif myweb8003003.gif myweb8003002.gif
ワンピースパウチ
ツーピースパウチ
 腎瘻ケア
 失禁ケア
 補助用品
myweb8003001.gif c5ebm008.gif usa2y.gif usa2w.gif image789.gif image531.gif